
14日の初公判では、検察は冒頭陳述で犯行に至った経緯を下記のように説明しています。
<検察が説明、犯行までの経緯>
※きっかけは、子どもの些細な“いたずら”
・Aさんの長女(当時11歳)は友人と下校中、被告の住宅前で玩具の銃の弾=BB弾を拾う
・カーポート奥の玄関前に投げつける
・被告はカーポートに設置した防犯カメラの映像を自室で見て、外に出る
・「おまえら、何やってるんだ」と2人を怒鳴りつける
・さらに、友人のカバンを蹴り、中の水筒を凹ませる
・2人に住所と名前をノートに書かせる
※長女から話を聞いた夫婦は…
・生後7か月の次女も連れ、4人で被告の住宅へ
・Aさんがインターフォンを押すと、被告はナイフをポケットなどに隠して玄関へ
・Aさん「娘がBB弾を投げちゃったみたいで?」
・被告「石を投げられ、傷がついた」
・Aさん「住所を書かせるほどのことなんですか?」
・被告「なに言ってるんだ、やるか?」とナイフを取り出し、Aさんを襲う
※夫婦を刺した状況
・Aさんは腕を上げて防御し、後退する
・被告は背中などを何度も刺す
・妻のBさんが被告に体当たり
・被告は体当たり後に座り込んだBさんの背中を刺す
・その際「全員、ぶっ殺してやる」と叫びながら何度も刺す
<弁護側の反論>
※被告の精神状態
・夫婦を殺すつもりなどなかった
・危害を加えられると勘違いし、恐怖で精神障害を引き起こす
・善悪の判断ができず、思いとどまれない状態
・Aさんに「どこが傷ついているんだ」などと捲し立てられ、恐怖が膨らむ
・急性ストレス反応で、何が起こっているかわからず、行為の危険性もわからない状態

殺意の有無や刑事責任能力などが争点になった裁判…17日は川口被告の精神鑑定をした医師への証人尋問が行われる予定です。
判決は12月1日に言い渡されます。