当時13歳だった横田めぐみさんが下校途中に北朝鮮に拉致されて、11月15日で46年です。
問題解決に進展が見られない中、拉致被害者の蓮池薫さんが講演し、北朝鮮に問題解決の期限を示すことが重要と訴えました。

新潟市中央区で14日に講演した拉致被害者の蓮池薫さん。北朝鮮が主張する横田めぐみさんの“死亡″について事実関係に矛盾があると指摘しました。

蓮池薫さん
「真実に改めて関心を持っていただき、そしてこれをもとに我々は信念をもって救出運動にあたっていかなければらない」

拉致被害者の家族が高齢化する中、親子の再会には「期限がある」と強調。その上で北朝鮮が日本から経済援助を得るためにも問題解決には期限があると示すことが重要だと訴えました。

「まさに今やらなければ(関係改善は)将来的に難しくなる。つまり時間は日本側だけでなく北朝鮮側にとってもないんだよと」

また、蓮池さんは北朝鮮政治が専門の慶応義塾大学の礒崎敦仁教授と対談。今後の交渉の進め方について、蓮池さんは、北朝鮮に見返りを提示することも必要との見方を示しました。

蓮池薫さん
「我々が求めるのは、拉致被害者の帰国ですが、それに対して北朝鮮が受け入れるだけの見返りをだせるかどうか」

また、礒崎教授も「政府には世論の批判を覚悟してでも北朝鮮の要求に関心を持つ姿勢も必要」と述べました。

会場には拉致の可能性が指摘されている「特定失踪者」大澤孝司さんの兄・昭一さんの姿もありました。

大澤昭一さん
「私の弟も失踪してから50年に結局なろうとしています。あまりにもこの時間がたちすぎた。その時その時によって日本のやる気度が変わっていた、その辺もあったのかな」

蓮池さんは「北朝鮮が今何を考え、何を求めているか、そこをまず探る必要がある」と政府に、情報収集を強化するよう求めていました。