横田早紀江さん(87)
「情報がもうなんにもないんです。だから、しんどいんです。本当にしんどいですよ、みんな。生きていると思っていないと、もう動けないじゃないですか。『だめだったんだな』なんて勝手に思ってしまったら。もう動けないでしょ、悲しくて…」

娘を取り戻すため夫の滋さんと全国を飛び回り、行った講演の数は1300回以上…しかし、二人三脚で闘ってきた滋さんは3年前、87歳で亡くなりました。

「こんなに長い年月、本当に一生懸命話して、やってきて。あらゆることをして。これ以上、何をしたらいいんだろうってくらいまで拉致問題について働いてきて、それでまだ解決しない。親が亡くなれば、次は子どもがやってくださいっていうのは本当におかしい話ですよ」

横田滋さん、飯塚繁雄さんと親世代でつないできた家族会の代表は、めぐみさんの弟の横田拓也さんが引き継ぎ、会社員として働きながら救出活動を続けています。

横田拓也さん(55)
「なぜ被害者の家族が日本政府よりも前面に立ってこの問題を声を出し続けて、訴え続けなくてはいけないのかという矛盾は正直感じます。そうはいっても私たち家族が動かなければ、世論の皆さまの関心は抱いていただけないわけですし、日本政府にも私たちの苦しい本気の思いは伝わりませんから」