ロシアの国営通信社2社が、ウクライナ南部へルソン州でロシア軍の“撤退”を意味するとされる「再配置を決定した」と報じましたが、直後に「誤報」だったと取り消しました。

国営ロシア通信とタス通信は13日、ロシア国防省の情報として、ロシアが占領するへルソン州のドニプロ川東岸で「より有利な位置に部隊を再配置することを決定した」と報じました。ところが、その直後に「誤報だった」として2社とも記事を取り消しました。

ロシア国防省はこれまで、ウクライナの占領地域から部隊を撤退させた際に「再配置」という表現を使ってきました。

へルソン州では、ウクライナ軍が先月以降、ドニプロ川の東岸で作戦を実施していて、拠点の確保をめぐり戦闘が続いているとされています。

今回の報道をめぐり、ロシア国防省は何者かが意図的に虚偽の情報を流した「挑発行為だ」と主張。独立系メディアは、入手した情報は偽のアカウントから送られた可能性があると伝えています。

ただ、なぜ国営通信社2社がほぼ同時に国防省の発表だとする「誤報」を伝えることになったのか、情報の確認手段も含めてロシア国内でも批判を浴びそうです。