卓越した技能を持つ「現代の名工」に、山口県内からは日本料理の調理人、福田和正さん(66)が選ばれました。
長門市の湯免観光ホテル「ゆめの郷」の日本料理調理人・福田和正さんは、日本料理に関するあらゆる分野の技術を熟知していることが評価されました。
長門市出身で、長門高校を経て大阪の調理師専門学校を卒業した福田さんは、岡山県の旅館や県内のホテルなど46年間、日本料理の道一筋に腕を振るってきました。2019年からは湯免観光ホテル「ゆめの郷」の総料理長を勤めています。
中学生の頃、両親が仕事で忙しいため、妹の食事を作っていたことが料理人を目指すきっかけだったそうです。
湯免観光ホテル ゆめの郷 総料理長 福田和正さん
「妹のご飯を私が作っていて兄ちゃんおいしいと言われたそのことばがうれしくて、この道に進もうと思いました」
現在は県調理師団体連合会の会長として、講習会や料理教室などでふぐ処理師や若手調理師の育成に努めています。
福田さんは、特にフグの鮮度やうま味を保つ神経締めを得意としています。エラを切って血抜きをし、背骨に沿った神経にワイヤーを通す技法で、高度な技術が求められますが、神経を壊すことで鮮度とうま味を引き出すことができるそうです。
福田さん
「料理って形に残らないじゃないですか。それを思い出として残して欲しいんです。手を抜かずにおいしい料理を出せることがうれしいと思います」
地産地消の普及活動や地元野菜を使ったレシピの開発など、県の食文化の発展にも力を尽くしています。














