■SMBC日本シリーズ2023・第6戦 オリックス 5-1 阪神(4日・京セラD大阪)

2勝3敗で迎えた第6戦、後がないオリックスは逆転勝利で星を3勝3敗の五分に戻し、日本一に逆王手をかけた。

先発のエース山本由伸(25)は、9回138球を投げ切り、日本シリーズ史上最多となる14奪三振の快挙。工藤公康(99年)、ダルビッシュ(07年)の13奪三振の記録を塗り替えた。自身シリーズ初勝利を挙げ、6回途中7失点だった第1戦の雪辱を果たした。

山本は2回にノイジーに先制本塁打を浴びたが、打線がすぐさま逆転に成功。中川圭太(27)の犠飛で勝ち越すと、5回にこの日3番の紅林弘太郎(21)が2ラン本塁打、8回に頓宮裕真(26)が今シリーズ2号ソロを放ち、リードを広げた。

5-1で迎えた9回、山本は先頭・糸原を空振り三振。続く木浪にヒットを許すも、代打・渡辺を見逃し三振で14奪三振、最後は近本を打ち取りゲームセット。前日、阪神に王手をかけられたチームは崖っぷちから踏みとどまり、2年連続日本一に向け、勝負を第7戦に持ち込んだ。

第7戦の予告先発はオリックスが宮城大弥(22)、阪神は青柳晃洋(29)。

◆山本がシリーズ新記録の14K!紅林&頓宮が豪快アーチ

山本由伸は第1戦で6回途中まさかの7失点で負け投手。リベンジの第6戦、日本シリーズは未だ白星がなく通算5度目の登板となった。

この日の打線は1番・中川圭太(27)、2番・宗佑磨(27)、3番・紅林弘太郎(21)、4番・森友哉(28)、5番・頓宮裕真(26)、6番・ゴンザレス(34)、7番・杉本裕太郎(32)、8番DH・セデーニョ(25)、9番・若月健矢(28)で挑んだ。

山本の立ち上がりは近本、中野を打ち取ると、第5戦で逆転打を放った森下を空振り三振。2回は大山を右飛に抑えるも、続くノイジーに高めの初球ストレートをライトスタンドに運ばれ、阪神に先制点を奪われた。さらに佐藤輝の二塁打、糸原のセンター前ヒット、木浪は見逃し三振も坂本に死球を与え2死満塁に。だが近本をフォークで空振り三振に仕留め、追加点を防いだ。

打線は第1戦と同様、山本との投げ合いになった阪神の村上頌樹を相手に、1回は中川圭が三遊間を破るヒットで出塁すると、宗の送りバントで二塁へ。紅林は四球、森が中飛で2死一・三塁とするが、頓宮が鋭い打球を放つも遊直で無得点。

1点を追う2回は、先頭・ゴンザレスのヒット、杉本の二塁打で無死二・三塁のチャンスを作ると、セデーニョは見逃し三振も若月のライトへのタイムリーで同点。さらに中川圭がレフトへ犠牲フライを放ち、2-1とすぐさま勝ち越しに成功。

味方の援護により1点リードの3回、山本は中野にヒットを許すが森下、大山を連続三振、先制弾のノイジーを遊ゴロ。4回は1死から糸原の内野安打、続く木浪の打席で初球からエンドランを仕掛けられると、木浪にレフト前ヒットを許し1死一・三塁に。ここは坂本を空振り三振、近本のライトへの大きな飛球は森がフェンス際のジャンピングキャッチで3アウト。5回は中野、森下を連続三振、大山を一邪飛で3者凡退とギアを上げていく。

打線は5回、先頭・中川圭がこの日2本目のヒットで出塁し、宗のバントで二塁に進むと、紅林が2球目のフォークを捉え、左中間へシリーズ初となる2ラン本塁打を放ち、4-1と中盤で貴重な追加点を挙げた。

8回は先頭の頓宮がレフトスタンドへダメ押しのシリーズ2号ソロを放ち、5-1と突き放した。