ホタテのへい死の影響は様々なところに広がっています。青森県・陸奥湾の漁業者のなかにはホタテ養殖とともにナマコ漁をする人も多くいます。そのナマコ漁が1日、青森県内一斉に解禁されましたがホタテのへい死によりナマコ漁の作業に手が回らないという人もいます。

青森県平内町の清水川漁港です。漁業者のなかにはホタテの稚貝が大量にへい死していて思うように作業が進まず、1日に解禁となったナマコ漁には出られないという人もいました。

漁師は
「仕事が進まない(へい死したホタテの)殻が多すぎて」
「(収入は)10分の1。どう暮らしていけばいいのよ」

さらに県内のナマコ漁は10月は買い手がつかない状況を受けて自粛となったことからナマコ漁をすることの不安が大きいという人もいます。

平内町の漁師
「(ナマコを)とってもいいなら生計がかかっているからとらなきゃいけない正直言うと。でも結局とって余ってしまって加工業者が買い取れませんってなったらどうするの」

清水川漁港では1日に水揚げされたナマコは平年並みの約300キロでしたが価格は中国による禁輸措置の影響からか主に加工用の大きいものは2022年よりやや下がり、生食用の小さいものでは4割ほど低いということです。

漁業者には中国の禁輸措置と猛暑の影響、その両方が重くのしかかっています。