サッカー元日本代表・中澤佑二氏が31日、都内で行われた「日清食品presents第33回ラクロス全日本選手権大会」の会見に登壇した。28年ロス五輪の追加競技に選ばれ、注目度が増しているラクロス。2人の娘がアメリカの大学にラクロス留学をしているという中澤氏が、自身の「ラクロス愛」を語った。

五輪競技に採用されるとはいえ、まだまだその認知は高くない。競技ルールもブラッシュアップされながらマイナーチェンジがされているのが現状だ。大会でゲスト解説を担当する中澤氏は、現在大学4年生と2年生の2人の娘がアメリカの大学でラクロスをプレー。娘たちと会話をする中で「親としても何か娘にアドバイスをしたい、サポートをしたい」という思いを抱いたことから、ラクロスにはまっていったという。

娘のために、動画を見たり、ルールブックを読んで猛勉強を開始した中澤氏。当時は現役でありながら、自身の試合がない土日は娘たちのラクロスに時間を費やすことを決め、欠かさずに試合を観戦、練習にも見学に行っていたという。そんななか、娘を応援するためのはずが、いつしか自身が競技の虜に。現在では様々な仕事を断り、今年から大学ラクロス部でコーチとしても活動するほどだ。

「ラクロスとは夢」と話す中澤氏。「とにかく選手よりも誰よりも日本で一番ラクロスに情熱を注いでいる男としてこれからも活動していきたい」と熱い思いを語った。

2028年に行われるロス五輪の追加競技の一つに選ばれたこともあり、会場には多くのメディアが詰めかけた。年に一度、社会人クラブチームの日本一と大学の日本一が激突する全日本選手権。今大会は来年1月14日に初めて横浜スタジアムで開催されることが決定。年明けに国内の「真の日本一」が決まることとなる。

■中澤佑二
1978年2月25日生まれ。サッカー元日本代表。2018年まで横浜・F・マリノスで活躍。J1のフィールドプレーヤーでは、歴代トップの178試合連続フル出場記録を持つ。19年1月現役引退。

■ラクロス
北米の先住民族にルーツを持ち、スティックを使って得点を競い合う競技。「地上最速の格闘技」ともいわれている。サッカーと同程度のコートで、ゴールキーパーを含めた10対10で行う。現在90以上の国や地域に普及している。