■タオル産地の“ホコリ”が着火剤に!?その実力は…

実は…着火剤なんです。
染色加工などを手掛ける西染工 福岡 友也さん
「今治産地の有名なタオルから作られた着火剤です」

“今治のホコリ”と名付けられた着火剤。
その由来を知りたいとタオルメーカーの西染工を訪ねました。
この工場では縫製や染色などの作業を行っていて、1日に乾かすタオルの量はなんと約3000キロ!
「タオル乾燥機の裏にフィルターがあって“今治のホコリ”の原料が詰まっています。小さいホコリの集合体がフィルターに詰まっていて、これが燃えやすい。赤・青・黄と乾かせば、綿ぼこりも赤・青・黄になります」

その実力や…いかに!?
河野アナウンサー
「どんどん火が回ってきました!あっという間に全体に火が回ってどんどん燃え上がってますね。速いです!」

火を起こすのに新聞紙などを使うと、どうしても灰が出てしまいますが、この着火剤なら燃え尽きてくれるので、後片付けも簡単なんです。
■キャンプ好き担当者ならではの商品開発 キャンプグッズのブランドも立ち上げ
これまでは捨てていたタオルの綿ぼこり。燃えやすいため、会社にとっては火災の原因にもなり得る厄介な存在でした。

このデメリットを逆手にとった着火剤は、キャンプが趣味でたき火を愛してやまないという福岡さんならではです。
西染工 福岡 友也さん
「ホコリだけど、ホコリに見えちゃいけない。そういうところで色をマーブルにしたり色を前に出すとうところが1つの特徴」

会社の“誇り”をかけて開発を進め、今年2月に発売した“今治のホコリ”。
アウトドアの専門店でも評判は上々のようで、コロナ禍のキャンプブームも追い風となり、全国各地から注文が相次いでいるそうです。
さらにこの着火剤をきっけに、西染工では「THE・MAGIC HOUR」というキャンプグッズのブランドも立ち上げました。
ウェットティッシュの代用品として、濡らしても嫌な臭いがしにくいタオルや、製造工程を簡略化することでエネルギー消費量を抑えたというブランケットなど、環境に配慮した商品を展開しているんです。

西染工 福岡 友也さん
「廃棄物の削減は1つずつ解決していかなくてはいけないものなのかなと思っていますので、別の商品も企画していますし、いろんな構想があるのでみなさん楽しみにしていただきたい」