アメリカ議会は、3週間あまり空席が続いていた下院議長の後任に、トランプ前大統領に近い共和党のジョンソン議員を選出しました。

アメリカ議会下院は25日、空席となっていた下院議長の後任を選ぶ投票を行い、多数派の野党・共和党のジョンソン議員が就任に必要な過半数を超える220票を得て議長に選出されました。

下院は3日に共和党内の対立から議長が史上初めて解任され、後任選びも混乱が続き、3週間あまり機能停止状態となっていました。

ジョンソン新下院議長
「世界中の自由の敵に大きな声で知らせよう。議会下院は仕事を再開したと」

アメリカメディアによりますと、ジョンソン氏はトランプ前大統領に近い保守派の議員で、2020年の大統領選で不正があったと主張し、議会での結果承認の際にも反対票を投じています。

また、これまでに議会で承認されたウクライナ支援の予算にも反対しています。

下院議長は政府や上院との交渉を担いますが、追加のウクライナ支援の予算案などをめぐってバイデン政権や民主党が多数を占める上院との調整は難航が避けられないという見方も出ています。

バイデン大統領はコメントを発表し、ジョンソン氏が下院議長に選ばれたことに祝意を表したうえで、「重要な問題について意見の違いがあったとしても、できる限り共通点を見出す努力がお互いに求められる」と強調しました。