辺野古埋立てをめぐって、今月30日に行われる代執行訴訟。沖縄県はおよそ8年前の2015年にも提起された過去があります。翁長県政時代の当時の様子を語ってくれたのは、副知事として翁長・玉城県政を支えてきた謝花喜一郎さんです。
副知事退任後、初めてテレビ取材に応じた謝花さんと国と地方のあり方について考えます。

2015年にも提訴された代執行訴訟

「普天間基地の1日も早い全面返還を実現するため」として、国が進める辺野古沖の埋め立て。一方で沖縄県は、完成までに12年以上かかることなどから、普天間基地の危険性除去とは相反するとして、この埋立計画を承認しない姿勢を示しています。

こうした中、県に代わって埋立計画を承認するために国が起こした代執行訴訟の第一回口頭弁論が今月30日に開かれます。

この代執行訴訟は過去、2015年にも国が起こしています。2015年の代執行訴訟はどのようなものだったのか。当時を知る元副知事の、謝花喜一郎さんに話を聞きました。

謝花さんは翁長前知事と玉城知事の元で副知事を務め、基地問題などに取り組む中で、沖縄県知事ならではのジレンマを間近で見てきたひとりです。

元副知事 謝花喜一郎さん
「翁長知事が常々話していたのは、東京に行って、ある部屋では抗議するわけですよ。一方で、ある所に行くと予算をお願いしますとか、頭を下げないといけない。抗議とお願いの2つをやらなければいけないという、行政の長としての立場は苦しいものがあるということは、常々おっしゃっていました。今回、玉城知事もちょっと重なる部分がありますよね」