ソウル五輪以来36年ぶりに、自力で2024年パリ五輪出場権を獲得したハンドボール男子日本代表(彗星JAPAN)が30日、都内で帰国記者会見を行った。

凱旋帰国から一夜明け、多くのマスコミを前に、笑顔で登場した日本代表。キャプテンの東江雄斗(30、ジークスター東京)は大会を振り返り、「悔しい思いをしてきた先輩たちの思いを晴らすことが出来たので嬉しい」と悲願達成を喜びつつも、「パリ五輪に向けて止まることなく成長しないといけない。これが僕たちの第一歩」と語った。

記者からの「今大会のMVPは誰か」という問いに対し、強豪国フランスでプレーする吉田守一(22、フランス/ダンケルク)は、「活躍した選手がたくさんいるので選ぶのは難しいんですけど…」と語り、間をおいて「やはり僕ですね」と言い切り、この日一番の笑いを起こした。

吉田は、決勝で10得点を挙げた安平光佑(22、北マケドニア/ヴァルダール)と共に、大会2日前から選手ミーティングを提案し実行。国内組・海外組それぞれの戦術的な“意識のズレ”を試合を重ねるごとに解消していき、格上とされる韓国や中東勢の撃破に繋げた。

「ハンドボールの主流であるヨーロッパの戦術をもっと取り入れたら日本はもっと強くなる、その自信がある」と吉田は確かな手ごたえを感じ、「(東京五輪では予選敗退だったが)パリ五輪ではベスト8はマスト。ヨーロッパの強豪を倒してメダル獲得まで行きたい」と強気のコメントを口にした。

男子日本代表の五輪出場はこれで2大会連続の6度目。開催枠で出場した2021年の東京五輪では、惜しくも予選敗退。パリ五輪は2024年7月26日に開幕を迎える。