17日夜、富山市の住宅の敷地内で79歳の女性の遺体が見つかりました。頭や顔にひっかかれたような深い切り傷があり、警察はクマに襲われたとみています。現場近くの小学校ではグラウンドに隣接した田んぼに、複数のクマの足跡が見つかっていて周辺では警戒が続いています。

竹内ジーナ記者:
「田んぼが広がるなかに住宅が点在する富山市の郊外。女性は自宅の敷地でクマに襲われたとみられます」

警察によりますと、17日午後9時ごろ、「夕方から妻の姿が見えない」と富山市江本に住む男性から通報がありました。警察が調べたところ、この家の敷地内で男性の妻の江崎三千子さん(79)が遺体で発見されました。死因は出血性ショックでした。江崎さんの頭やあごにはひっかかれたような深い切り傷があったほか、住宅の敷地内には成獣とみられるクマの足跡があり、警察は江崎さんがクマに襲われたとみています。

付近住民:
「本当怖い。クマが出て、あんなことしたというからびっくりした。早く見つかってくれればいいと思うだけ」

竹内ジーナ記者:
「熊野小学校のグラウンド真横の田んぼです。こちらにクマの足跡があります」
現場を調べていた猟友会のメンバー:
「けさここをクマが歩いたらしい。今年みたいに山の方が(木の実の)不作で、下りてくるクマは大体このへんまで下りてくる」

この地域では、17日夜からクマの目撃情報が相次いでいて、現場周辺にはあちこちにクマのものとみられる足跡がー。

現場近くの月岡小学校や熊野小学校では、子どもたちは保護者の車に乗って登下校しました。

児童を迎えに来た保護者:「もともとクマは出ないわけじゃないのでそこまで恐怖感はなかったんですけど、近所で本当に死傷者が出たということは、気持ちが恐怖に変わった」

周辺では、警察や猟友会がパトロールを続けているほか、県警の機動隊がドローンを使って捜索するなどしていますが、クマは見つかっておらず、警戒が続いています。