地域・年代ごとに特徴はさまざま
では、地域ごとの特徴について見ていきましょう。
藤井さん
「大きな9つの分類の中で、なおかつ年代で形が変わってくるんですよ。本当、沼です」

例えば、山口県内でいち早く狛犬が登場した徳山では、全国的にも珍しいという天を仰ぐ姿、扇のように広がった鼻、野性的な雰囲気などの特徴があります。一方下関では、小顔でスマートな姿が多いんだそうです。萩では向かって左側は右前足で玉をおさえ右側は玉をくわえているのが多いという特徴もあります。

「各地でその地域の石工のイメージで作りあげた姿というものが狛犬なんです。だからあくまでもこれ…狛犬って空想の動物だからいかように作っても、間違いではない。だから、ぶさいくだろうが、かわいくなかろうが、でもそれはそれで石工にとっては、石工の中の頭で描いた狛犬の姿やからね」
ちょっとマニアックな内容となりましたが…知れば知るほど深いのが狛犬の世界ということです。
「昔の人の生きた証を残したい」
過疎化が進む中、寂しそうにしている狛犬を見ると、藤井代表は無力感を感じるといいます。
「自分にはどうすることもできんけど、せめて写真とか資料でその姿を後世につなげるのが自分の仕事かと思って、とりあえず地図に鳥居のマークがあったら行ってみているんですよ。昔の人の痕跡っていいましょうか、生きた証をね、狛犬も昔の人が生きた証だから、それをまた後世につなげるために、今何とか義務感でやってます」
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山口狛犬楽会では、11月26日に狛犬や地域をめぐるイベントを行うそうです。
「狛犬ウォークVol.19防府」
11月26日午前9時、JR防府駅北口集合(スタートは午前9時半~)
・先着30人
・申し込み 山口狛犬楽会HPより














