この夏の記録的な猛暑の影響が、未だに尾を引いています。秋の味覚の代表ともいえる柿が日焼けして売り物にならなくなるなど、生産者が頭を悩ませています。

上品な甘みとジューシーな食感が特徴の、富山県砺波市特産「ふく福柿」。砺波市の栴檀山地区では、17日から収穫が始まり、生産者がきれいに色づいた柿を見極めながら収穫していました。

生産量は例年並みのおよそ8トンを見込んでいますが、そのなかにこんな柿が。

ふく福柿出荷組合 宮木武司組合長:「これが日焼けなんですよ。これがひどくなってきたら中がゼリー状みたいになって、フカフカしてきて商品にならないんですよ」

この夏の猛暑で1~2割ほどの柿が「日焼け」の被害に。

立ち上がっている柿の枝を、あえて剪定せずに日傘替わりにするなど、工夫を凝らして必死に守ってきたといいます。

ふく福柿出荷組合 宮木武司組合長:「災害とか異常気象とかこんなにひどい年は初めてで。もうどうなることかと…」

一方…。

矢郷なつほ記者:「サトイモは例年2メートル近くになるそうですがことしは40センチほどしかないんです」

上市町特産のサトイモにも異変が。

上市営農経済センター 営農指導員:「この株はほとんどついてない。数が全然少ないので、こういうくびれたのが途中で水が切れたということで、くびれたイモができます。B品という扱いになる」

猛暑と水不足の影響で生育が悪くなり「くびれいも」などの規格外が続出。アブラムシなどの繁殖も進んで、大きさは例年メインとなるLサイズにかわり、ことしは多くがSサイズに。

収穫を始めた10月5日から17日時点での収穫量は6トンと、去年の半分にとどまっています。

上市町蔬菜園芸協会 酒井恒雄会長:「何十年こんなイモは出たことないということで大変危惧している。肥料の高騰もあったので非常に苦しいんです。みんなイモを作るのやめた方がいいんじゃないって、そういう人ばっかりなんです」

サトイモは、ふるさと納税の返礼品にもなっていますが9月で受付停止を余儀なくされ、サトイモによる収入は半分以下になるのではと危惧されています。