激しさを増す、イスラエルとイスラム軍事組織「ハマス」の戦闘。最前線で今、何が起きているのでしょうか。完全包囲されたガザ地区近郊から、村瀬健介キャスターが緊急報告です。
「迎撃できなかったら、この辺飛んできたよ」 頭上に飛ぶロケット弾

2023年10月12日、イスラエル南部・アシュドド近郊を車で走行していると…
村瀬健介キャスター
「今、空襲警報が鳴っています。上を見ますと、ちょうどロケットが飛んでいます。迎撃ミサイルが飛んでいます」
取材スタッフ
「村瀬さん、下、行こう、下!」
ガザ地区のイスラム組織「ハマス」からのロケット弾。
それをイスラエルが誇る対空迎撃システム「アイアンドーム」で撃ち落とす。車を降りて、身を伏せた。
村瀬キャスター
「空襲警報が鳴り響いていますけれど、 ガザ地区の方向からロケット攻撃が行われていて、迎撃が行われているところです」
「迎撃できなかったら、この辺、飛んできたよ」
ハマスとイスラエルの軍事衝突が始まった7日以降、この状況が続いている。
村瀬キャスター
「今、空襲警報が終わり、鳴りやみまして、みなさん、道路脇に一斉に伏せて避難していたんですが、立ち上がって車に戻っていっているところです」

2007年以来、パレスチナ自治区ガザを実効支配しているハマス。
イスラム国家の樹立を目指し、何度もイスラエルと衝突してきた。
今回は、アイアンドームの機能に挑むように大量のロケット弾を発射。

村瀬キャスター
「つい先ほど、ロケット弾が着弾しました。今も救急車があります。ここがまさに着弾地点です。ここに穴が開いていますが、ここに着弾して、破片が周りに飛び散ったあとが、壁一面についています。このロケット弾で3人が重傷を負ったそうです」
さらに、ハマスの戦闘員は、イスラエルがガザとの境界に設置した高さ10mのフェンスを破壊したり、パラグライダーなどで越えたりして、イスラエル側になだれ込んだ。
対するイスラエルは、圧倒的な戦力で報復。ガザへの空爆や砲撃を続けている。

村瀬キャスター
「私の真後ろで今、大砲が発射されました。ものすごい音がしましたけれども、真後ろの大砲が砲撃を始めています。
爆風が私のところまで来ます。そして発射されて、砲弾が空気を切り裂いて、ガザ地区の方向に飛んでいくのも聞こえています。着弾したもとで、たくさんの人々が暮らしていますが、そこに向かって、今まさに、この場所から砲撃が行われています」
今回の軍事衝突で、双方の死者は3000人以上に及んでいる。