今年の4月にオープンした熊本市中央区坪井にある『ボンドカリー』。看板メニュー「至福のボンドカリー」など、カレーを中心とした食堂です。

このお店、実は「飲食店」としてだけでなく「福祉」の側面も。
スタッフとして精神疾患などがある人たちを採用する『就労支援』を兼ねています。
「ここだったら働けるんじゃないか」3人だったスタッフは8人に
スタッフ ひかるさん(仮名)「目標は店長になることです!」
ボンドカリーで働く前は引きこもっていたこともあったひかるさん。

今年4月のオープン当初は接客だけでしたが、今は揚げ物の調理や、レジ・電話対応、スタッフへの指示出しなど店の全体を見渡せるようになりました。

ひかるさん「達成感が半端ないです!プレッシャーもありますけど、責任感を持てる仕事は誇りに思います」
そんな彼らをサポートするのが店主の遠藤さん。

店主 遠藤眞一郎さん「できることが増えていくことによって選択肢も増えるし、やりたいことができるようになるから自由。本人次第とか、本人に任せているというのは、ただの放置な気がしていて…。羽ばたかせるというのが、自由」
時給は最大1500円、“できることが増えるほど上がる”『ランクアップ制』です。
少しずつ新たなチャレンジができるように、サポートをしています。

遠藤さん「ひとつずつ成功体験を重ねて、教えたり補助したり、僕はしたいと思う」
そんな考えに惹かれ、開店当初3人だったスタッフは、現在8人になりました。

遠藤さん「福祉施設は利用していないけど、ここだったら働けるんじゃないかなということで」
続々と就労支援の相談を受け、そのまま雇用することになり、スタッフは増加しました。
遠藤さん「今一番きつい時かもしれない。だけど、その子たちの給料を払わないといけないので」

そのため、新たに始めたのが「お弁当の配達」です。カレーは100人分作るのだそう。
新たな挑戦ができるのも、スタッフが成長してきたからだと遠藤さんは話します。
遠藤さん「みんなのおかげですよね。自分が飯食うだけだったら、ここまでしないと思う。でも(取り組んでいくことによって)広がりも出たし、いろんな方と知り合えた。それがモチベーションに繋がって、自分の目標にも繋がっている」

そして遠藤さんは『福祉が身近にある世界を目指す』という目標へ、もう一つ新たな挑戦を始めました。














