大手化粧品メーカーが8月に発売した商品に香川県の企業の技術が生かされています。米を発酵させる日本酒の製造技術を応用したもので先日、製品発表会が開かれました。

化粧品メーカー・コーセーが8月に発売したスキンケア商品です。有効成分の原材料は米。肌の水分保持とシワ改善という2つの機能が売り物です。

シワ改善をうたう化粧品の売り上げは急成長していて、各社の開発競争が続いています。

(コーセー皮膚薬剤研究室 尾之上聡室長)「最初に使った時の感触の良さを非常に大事にし、ライスパワーの効果、使い続けていただいて納得いただく効果というのにも自信を持っていますので、我々としては自信作として世に出しています」

コーセーの新商品開発を支えているのが香川県綾川町の勇心酒造。

江戸時代創業の日本酒メーカーです。

1970年代に発酵の技術を「酒以外の分野にも応用したい」と技術開発に着手し、これまでに14種類の米を発酵させたエキス「ライスパワー」を作り出しました。

このうちライスパワーナンバー11プラスはシワ改善に効果があると今年、厚生労働省に認可されました。

(勇心酒造 徳山孝仁常務)「発酵って、技術としてはポテンシャルの高い技術で、それは新しいものを生み出せるという確信があったから、ここまで打ち込んでこれたのかな」

ライスパワーが化粧品として活用され始めて20年あまり。勇心酒造は売り上げの99%をライスパワーが占めるユニークな酒造会社となりました。香川発の独自技術はまだまだ可能性を秘めています。