淵上理音さん:
「外の世界と触れ合うことがなくなると生活が単調になってしまうなと思って、
そんなときに雄峰高校のことを知って、富山県内にも通信制高校があるんだと
初めて知って、すぐに入学を決意しました」
淵上さんは入学して5か月で文科省が主催する「高卒認定試験」を受け合格。高校卒業と同等の学力の認定を受けました。今は、週1回の授業のほかは自宅や学校の自習室で様々な学問を学んでいます。
淵上理音さん:
「今の生活は本当に楽しいですね。
勉強を通じていろんな新しい知識とか考え方を学んだら、
そのぶんだけ世界の見え方が変わるというか、
今までただの物にしか見えなかったことが意味がついて見える」

どんな勉強をしているのでしょうか。少しだけ教えてもらうと…
淵上理音さん:「“連星”がすごく苦手で…」
記者: 「れんせい?」
淵上理音さん:「the binary system…連星系です。
2つの恒星が共通重心の周りを公転しているっていう。
すごくロマンあっていいなと思うんですけど、
問題として解くとなると結構難しいですね」
取材した記者(早稲田大卒・28歳女性)にはよくわかりませんでしたが…9つの学問分野で行われる「オリンピック」に毎回挑戦し、学力を磨いているそうです。

淵上さんのスケジュールはすでに「オリンピック」や検定試験でいっぱいです。
例えば年末年始の予定は…
12月9日(土)地理オリンピック
12月17日(日)地学オリンピック
12月29日(金)言語学オリンピック
1月7日(日)天文学オリンピック
1月8日(月)数学オリンピック
毎週のように、全く別の分野の試験が。さらに、中国語やロシア語、英語の検定にも挑戦していて、机に向かう時間は毎日10時間にのぼります。
それだけではありません。勉強の合間を縫って…
淵上理音さん:「これが最新作。きのうの夜に描いて色を塗った」

趣味のイラスト制作も楽しんでいます。
記者: 「趣味の時間あるんですね」
淵上理音さん:「一応あります。そんなに長くはとれないけど。
中1・2年生の頃は1日30分ありましたが、
最近は15分くらいですね」
高校生になった淵上さんに、改めて座右の銘をたずねると…

淵上理音さん:
「小6の時に書いたやつですね。最近はあまり大清帝国の研究は
していないんですけど、でもこれだけは家の目のつく場所に立てかけてあって
いつでも見られるようになっています。
雍正帝に比べたら私なんて全然、努力も及ばないし実力も何もかも
圧倒的に雍正帝のほうが上なので、一生尊敬し続けられる人かなと思います」
今も座右の銘は、「為君難(きみたるはかたし)」。
名君への憧れを胸に、努力を続けていきます。
淵上理音さん:
「私の究極の目標といったらジェネラリストになることだと思っていて、
あらゆる科目を究めたいなと思っています」
淵上さんは、学校生活について、通信制なのでさまざまな年代や背景を持つ人と話ができて、授業も面白く、週1回の通学がとても楽しみだと笑顔で話していました。将来はどんな仕事に就いても「勉強してきた幅広い知識を活かしたい」ということです。