4日朝早く、青森県八戸市の中心街に現れたニホンジカ。けが人や事故などの情報はありませんが市は情報提供を呼びかけています。ニホンジカはかつて青森県では絶滅したとされてきましたが、近年目撃数が増加しています。その理由は「温暖化」とみられています。

八戸市中心部に設置された防犯カメラの映像では午前6時20分ごろに黒い影が車道を横切りました。同じ時間帯に撮影された画像に映っていたのは…。角の生えたオスのニホンジカです。道路とコインパーキングの間を行き来していたと言います。

八戸市によりますと、4日朝、市の中心部でシカの目撃情報が相次ぎました。午前6時前に最初の目撃があり、その後、三八城公園付近など4箇所で確認され、最終的に姿を消したということです。このほか南白山台と是川地区でも別のオスジカの目撃情報があり、市は少なくとも3頭が出没しているとみています。

青森県では100年以上前にニホンジカが絶滅し、生息地の北限は岩手県とされてきました。しかし近年は県内で目撃数が増えていて、2023年に八戸市では4日までに132件目撃され4年前の約3倍に。列車や車との衝突事故も毎年発生しています。

市は温暖化の影響で餌を食べる場所が増えたため個体数が増加し、生息地の北限も青森県に拡大していると分析しています。ニホンジカは適正な管理を行うべき動物として国に指定されているため市では情報提供を呼びかけています。