長い間、大勢の子どもたちに愛されてきたアンパンマン。これから先もアニメだけでなく、絵本も親しみ続けてもらいたいと、やなせたかしさんの出身地、高知県香美市の子どもたちにアンパンマンの絵本が贈られました。
香美市出身のやなせたかしさんが生んだアンパンマン。1973年に、ひらがなのタイトル「あんぱんまん」として絵本に登場し今年で50周年となります。アニメ化も経て、半世紀にわたって大勢の子どもたちに愛され、その人気は今でも変わりません。
やなせたかしさんの分身、「やなせうさぎ」が登場したのは、香美市にある「詩とメルヘン絵本館」。アンパンマンを、アニメだけでなく絵本でも読み継いでいってもらおうという思いから、美良布(びらふ)保育園の園児たちに、アンパンマンの絵本6冊が贈られました。
(園児)
「ありがとうございます。大事に使います」
絵本「あんぱんまん」が誕生してから50年。今年は詩とメルヘン絵本館の開館25周年にあたり、子どもたちは贈呈式の後、現在開かれている「絵本あんぱんまん展」を楽しみました。アンパンマンの絵本は保育園にも置かれているといいます。子どもたちはいたるところに展示されたアンパンマンや仲間たちに、大興奮。お気に入りのキャラクターを見つけると、友達同士で教え合ったり、「かわいい」と声を出したりしていました。また大きなサイズで作られた、50年前と同じ絵本のページも一生懸命めくって大好きなアンパンマンを探していました。
(園児)
「アンパンマン好き!」
「(Q.アンパンマンの好きな所は?)かお!」
「(絵本をもらって)うれしかった」
「(Q.アンパンマンの好きな所は?)からだ」
「絵本を見るのが楽しかった」
「(Q.しょくぱんまんの次に好きなのは?)アンパンマン。(絵本が)やぶれんようにする」
(やなせたかし記念アンパンマンミュージアム振興財団 仙波美由記 事務局長)
「今の子どもたちも、当時(50年前)と同じような笑顔で受け取ってくれて、ロングセラーで続いているということを実感してうれしく思った。肉筆で描いている絵本というのはアニメーションとは違う魅力として映っているのではと思うし、作品、アンパンマンそのものも、これからの子どもたちにも読み継いでいってもらいたいので、作品は古びないと思うので、やなせたかしとともにずっと忘れずに、あと50年、読み継いでいただけると非常にうれしい」
絵本を受け取り、たくさんのアンパンマンに囲まれて、笑顔にあふれた園児たち。十数年後、みんなが大人になったその時も、アンパンマンは子どもたちのヒーローであり続けることでしょう。絵本『あんぱんまん』展は12月17日まで、詩とメルヘン絵本館で開かれています。また今月8日には、詩人で朗読家の詩村あかねさんを招いた「おはなし会」が開かれる予定です。














