「地元の負担が大きく減る」鳥海氏

航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗氏:

基本的には船の料金に含むという形で、地元の住民の方に関してはお金を取らないということと、頻繁に来る方は500円で1年間大丈夫ということなんですけど、船会社に代わりに徴収してもらうことが必要なので、そういった協力が一つのハードルになります。
結局、町民の方とそれ以外の方で2通りの運賃になってしまいますので、そういった整備も含めてですけど。
また、今回100円ですけど、もう少し高くてもいいのかなという声もありますね。

恵俊彰:
多くの方々が訪れると、環境を整えていかなきゃいけない。トイレであったり公園であったりと、やっぱりお金がかかるわけですよね。

航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗氏:
そうですね。今までは市民の税金を使ってというのが多かったんですが、来る方が払うことによって、それが財源に充てられて良くなるという。
そうなると、地元の負担も大きく減りますし、今までボランティア的にやってこられた方にもきちんと報酬を払える。
今回1億400万円ということでかなりいい金額になりますから、こういう形で良くしていくという、一つのモデルプランを作ってほしいなと思いますね。

恵俊彰:
確かに観光客が多く来るのは、現地の方にとっても大変な収入には繋がるんでしょうけど、一方で維持管理の部分で、どうお金を捻出するか。

弁護士 八代英輝:
住民の方々もやはり高齢化が進んでいて、ボランティアの方にゴミ処理などを委ねるのもちょっと限界にきている状況にもあると思うんですね。
やはりトイレであったりWi-Fiであったり、旅行客に還元されるような形で使ってもらえるのであれば、納得感も得られやすいと感じます。

「訪問税」沖縄で先行導入 

訪問税を既に導入しているところもあります。
それが沖縄県です。

▼伊是名村 環境協力税
開始:2005年4月
税額:100円
税収:年間300万円~400万円
使い道:島内の観光施設のトイレの清掃委託費、環境整備(草刈りなど)

▼伊平屋村 環境協力税
開始:2008年7月
税額:100円
税収:年間200万円~230万円
使い道:環境美化・保全、漂着ゴミの回収

▼渡嘉敷村 環境協力税
開始:2011年4月
税額:100円
税収:昨年度1035万円(ヘリポート使用料含む)
使い道:ゴミの焼却施設の燃料代、文化財管理など

▼座間味村 美ら島税
開始:2018年4月
税額:100円
税収:コロナ前 年間1000万円程度
   2020~2021年 年間300万円前後
使い道:環境美化・島内の林道や農道、公園などの整備

これらは税金ですので、納める義務があります。