観光客の急増により、問題となっているオーバーツーリズム。
世界遺産がある広島県宮島で、観光客らを対象にした「訪問税」の徴収が始まっています。

フェリー運賃に上乗せ「宮島訪問税」

「オーバーツーリズム」とは、観光客の急増で住民の生活に悪影響を及ぼすことです。

▼車道で写真撮影するなどのマナー違反やルール問題
▼ゴミのポイ捨て、騒音
▼住民がバスやタクシーを利用できない

などが問題視されています。

対策として期待されているのが、「訪問税」
世界文化遺産の「厳島神社」が有名な広島・宮島で、10月から『宮島訪問税』の導入が始まりました。

宮島を訪れる際、1人1回100円を、フェリーの運賃などに上乗せして徴収されます。
往復で400円のフェリー代に100円課税で、往復500円となります。
1年分を500円で納付することも可能となっています。
宮島町在住者や、通勤・通学者、未就学児、修学旅行などの訪問は除かれます。(住民などには課税対象外証明書発行)

廿日市市 松本太郎市長
「税を徴収させていただくという重みを改めてしっかりと感じながら、世界の宝である宮島の自然・歴史・文化を次世代に継承する財源として有効に活用していきたいと考えております。」
と話しています。

市によると、初年度は1億400万円の税収を見込んでおり、宮島の課題となっているゴミ処理やトイレの増設などに活用されます。