マイナンバーカードを使ってバスに乗車できるという全国初の取り組みが、高知県中土佐町でスタートしました。利便性が向上し、高齢者などの地域とのつながりが深くなると期待されています。
(今橋広海 記者)
「中土佐町で全国初めてとなる取り組みがスタートしました。こちらのマイナンバーカードをかざすと町のコミュニティバスに乗ることができます」
中土佐町では2010年度から、65歳以上の高齢者や障がいのある人などを対象に町が運営するコミュニティバスを無料としています。ただ、乗車の際には利用者証が必要だったほか乗り降りした場所を手書きで記入する必要があり、「不便だ」という声が寄せられていました。マイナンバーカードの導入によって、スムーズな乗り降りが可能になるだけでなく、町としても利用状況をデータで管理することができるようになります。初日の2日も利用者たちがマイナンバーカードをかざしてバスに乗車。その利便性を感じていました。
(利用者)
「超うれしい。(これまで)乗る所、降りる所、全部書かないかん。面倒くさかったけれどね。今度はこれでピーンとしたら簡単!」
「今は自分で運転できますけれど、将来的にそういうことができなくなった時はぜひ利用をしたい。そのためにはすごく便利だと思います」
高齢化が進む中土佐町。コミュニティバスの導入も、元々は高齢者の健康増進や住民同士のつながりを深くしたいという思いからでした。無料乗車の対象者3000人ほどのうちすでに443人が登録していて、町もこの取り組みに大きな期待を寄せています。
(中土佐町 池田洋光 町長)
「やっぱり簡単に乗れる、便利だということをわかってもらえれば皆さん乗ってもらえるので、コミュニティを守ることにつながる。見守りにもつながりますし、本当に期待をしています」
マイナンバーカードで乗車できるコミュニティバスは、現在4台。12月からは町を通る民間のバス会社でも、この仕組みが導入されることになっています。














