■「活発な地震活動はしばらく続くのでは」つかみきれない『流体』

井上キャスター:
4センチ隆起がなぜ起きているのかよくわからないのですが、これがリンクして地震が頻発しているということがわかる。どんな仮説があるのか、西村准教授曰くですが、おととし12月頃から能登半島の地下10数キロに『流体』地下深部から上昇してきた水がたまっているということが考えられるそうです。周りの岩盤をこれが押し広げたり、断層に浸透したりすることで、地震や地面の隆起が発生している。この水がどこから来たのか、日本海側なのか、太平洋側なのか、まだつかみきれていないようです。

西村准教授は「現在も『流体』はたまっていて、周りの岩盤や断層に浸透している。活発な地震活動はしばらく続くのでは」と話しています。この『流体』を食い止めることができれば話は変わるけれども、その原因もよくわかっていないのでたまり続けている。それが元となった地震なのではないかということです。政府・地震調査委員会は20日に臨時会合を開くとしています。

ホランキャスター:
ウルヴェさん、自然というのはわたしたちが想像できないようなことがしばしば起こるものではありますが、わからないということがより不安を大きくさせますよね。

田中ウルヴェ京スポーツ心理学者(博士):
本当にそうですね。今回、わからない、そして、隆起というものがあったということだけはわかったというふうに、これからも「どこまではわかった」というのをはっきり言っていただいて、そして、でもそれ以外は前例がないとかっていうことをはっきり言っていただくことが、少なくともわたしたちが、安心はしないんですけれど「なるほど。わからないところはここで、わかったことはここなんだな」っていうことをずっと広げていくことしかないとは思うんですけど、同時にわたしたちはそれでも日本に住んでいて、日本では必ず地震があるわけで。少なくとも、今できることといえばいろいろ予防策を考えるしかないんでしょうね。

ホランキャスター:
わかるまでにまたどれくらいの時間がかかるかすらもわからないので、もうそれまでは日本全国さまざまな場所で地震というのが起きますから、その都度、さまざまな備えであったり、避難場所であったりというところを確認しておくというほかはなさそうですよね。

スポーツ心理学者 田中さん:
地震の話を聞いても、全く他人事にならないですよね。日本ではいつ何が起きてもっていうことは、つくづく、ここのところは言われることですから。まずは皆さんがけがをしないように。これからまだ続きますものね、おそらく。

ホランキャスター:
わたしたちも地震のニュースをお伝えする際、大きな揺れがあると、何度かこういった揺れが襲ってくることがあるというふうにもよくお伝えしますよね。

井上キャスター:
このGPSの定点観測がなければ、今回なぜわからないのかすらわかっていなかったので。やはり、この日本の科学技術は世界に冠たるものがあると言われていますけれど、GPSをもとにして、ではその先、ということが今後検証が求められそうです。