日中はまだまだ暑い日が続いていますが、沖縄でも少しずつ秋の訪れを感じるようになってきました。北部・やんばるは秋を告げる生き物が姿を見せています。

沖縄本島北部の森や街中では秋になると聞こえてくるオオシマゼミの鳴き声が響き始め、季節の移り変わりを感じさせています。
真夏の間、朝早くから響いていたクマゼミの大合唱は聞こえなくなり、現在は体長2センチほどの『オオシマゼミ』が愁いを帯びた鳴き声を響かせ、南国沖縄にも秋が到来したこを告げています。
また濃いピンク色の花を咲かせているのは、名護市東江の幸地川沿いに植えられているカンヒ桜です。

例年、10月に入ると本島北部の桜の名所では季節外れの開花が見られることがありますが、9月にここまで開花することは珍しいということです。
桜が咲いた要因については詳しく分かっていませんが、長期間に渡って沖縄地方に影響を与えた台風6号によって桜が季節を勘違いした可能性も指摘されています。
季節外れの桜の花に道行く人たちも驚いた様子でした。

そして本部町渡久地では、6年に一度開催される豊年祭に向けて、長年受け継がれてきた伝統を守ろうと地域住民が練習に汗を流しています。
この日は舞台で披露される組踊の稽古が行われ、実際に舞台に立って自らのセリフを確認したり熱心に台本を読み込む区民の姿が見られました。
島成美 青年会長
「これまで100年間くらい、男の人が主役の女役をやっていたんですけど、今回初めて女性が女役をするということで、本当に初めてのトライなんですけど、地域の皆さんが期待してくれいている部分もあるので、その期待にこたえられるように組踊成功させたいなと思っております」
また、公民館の外では旗頭を披露する男性陣が本番に向けて猛特訓を繰り広げていました。
これまで高さ6メートル、重さ50キロだった旗頭は今回、高さ7メートル重さ60キロへと変更され、これまで経験したことのない重さに悪戦苦闘しながらも真剣なまなざしで練習を積み重ねていました。
渡久地の豊年祭は29日から3日間の日程で開催され、最終日となる10月1日(日)には道ジュネーも予定されています。