ワクチンの供給に影響は

インフルエンザワクチンは、2月頃から原液の製造を始め、6月ぐらいから製剤化。
9月半ばから病院などに供給され始め、10月から接種が始まります

2023年から24年にかけての今シーズンの供給量は、3121万本。成人で約6242万人分です。
9月末までにはその供給量の半分以上の1660万本が出荷予定となっています。

五藤院長のクリニックでも10月から接種予定で、9月25日から予約を開始しましたが、既に予約が殺到しているということです。

流行が早まることで、ワクチンの供給に支障はないのでしょうか?
北村教授は
「今は流通などの問題で足りなくなる可能性もあるが、11月以降には順次供給されるはず。しかし、そもそも3121万本で足りるかが心配。」
と話します。

北村教授:
従来ですと、65歳以上のご高齢の方はもしかかってしまうと重症化するので、「ぜひワクチンを受けてください、10月から受けましょう」ということになってたんです。
でも今回のようにお子さんも急激に感染が進んでいると、ご高齢者に加え、お子さん、さらに介護の方、医療関係者に打つと、この3,000万本余りでほぼ終了かなという感じはしますね。
ですから若い方でも病気のことなどで打った方がいいという方はやはり早めに打たないといけない。
また、我々としても、流行真っ只中のときにインフルエンザのワクチンを打った経験が全くない
通常は10月に打って、流行るのが12月1月2月のハイシーズン。
備えて打って、流行がきて抑えられましたということを、20年以上ずっとやってきているわけで、流行の最中の接種は経験も研究も多分ない。注目すべきシーズンですね。

ワクチン素朴な疑問

Q.インフルエンザワクチンの効果期間は?

A.接種後約2週間で効き目が出始め、効果は約5か月続くと言われている

恵俊彰:
僕はそもそもワクチンを打ってインフルエンザにかかったことがあるんですけど、最初に100%じゃないって言われましたよ。6割、7割ぐらいかなって。

北村教授:
インフルエンザもやはり変異が多く、そもそも4月5月ぐらいから作り始めているので、その年の冬に何が流行るかはもう決め打ちで作っていて、当たれば60%ぐらいの効果があるんですけど、当たらないと38%とか、50%を割り込むという場合もあります。
でも重症化は予防できます。ご高齢の方は確実に打った方がいいですね。
また、12歳までのお子さんは、2~4週間空けて2回打って、そこから効果が5か月なので、早め早めに行動を起こした方がいいと思います。

ジャーナリスト 大谷昭宏:
でもそのインフルエンザワクチンが、今年のやつに当たっているかどうかは、やってみなきゃわからない?

北村教授:
来年の今頃に結果が分かると思います。
ワクチン4種類のうちの2種類がA型で、その一つのA香港が2022年の暮れから今年の春まで流行ったんですけど、A香港が流行ったことはもう何年もなかったので、今年も多分A香港が流行るのではないかと言われています。
いわゆるコロナ前に我々が経験していた流行とはちょっと様相が変わる可能性がありますね。

Q.コロナワクチンとインフルエンザワクチンを同時に接種してもいい?

A.同時接種は可能。かかりつけ医に相談の上、接種をしてください

北村教授:
同じ日に打てます。
ワクチンにも打ち方に決まりがあって、コロナは筋肉注射で肩の外側に打って、インフルエンザは皮下接種でひじの上5cmくらいのところに打つので、場所は違います。

(ひるおび 2023年9月26日放送より)