小児科では患者急増 咳止め薬不足も

東京・大田区の竹内内科小児科医院では、9月25日に検査を受けた患者の10人中3人がインフルエンザと診断されました。

竹内内科小児科医院 五藤良将院長:
毎年普通であれば、1月2月がハイシーズンなんですけども、今年はもう9月にして既に流行に突入していると報告されていますので、とても早いなと思いますね。
インフルエンザで学級閉鎖、学校閉鎖になっているところもあります。

咳止め薬などの供給も不足している状態です。

五藤院長:
せっかく処方したのに薬局から「在庫がない」と言われることが多い。特に咳止めがないので、漢方薬を出して対応している状況です。

日本製薬団体連合会によると、咳止めとして使われる薬の供給状況(8月)は深刻な状況です。

リン酸コデイン・・・16製品のうち11製品が供給停止または限定出荷
メジコン・・・9製品のうち7製品が供給停止または限定出荷
鎮咳配合剤・・・7製品すべてが供給停止または限定出荷

インフル急拡大なぜ? 要因は「免役の低下」か

インフルエンザといえば大体冬というイメージですが、なぜ今年は早い時期から流行しているのでしょうか。

北村教授:
先進国の中では珍しく、日本は2021年、22年と2年連続でインフルエンザが全く流行らなかったんですね。今年の1月になってようやく小流行が起こりましたけれども。
例えば3歳ぐらいまでのお子さんはほとんどかかっていない。15歳くらいまでのお子さんも、コロナの前に1、2回はかかったけど最近は全くかかっていない。
ですからもう今、隣でゴホゴホと咳をされたらあっという間に感染してしまう、免疫が低い状態が続いてるんですね。
5月ぐらいからコロナが5類になったことでマスクを外す方、あるいは手洗いもあまりしないでいいという方が増えたので、どうしても小さい流行がずっと続いてるんですね。
免疫がない人がいつでもどこにでもいるという状態が一番の原因。

五藤院長:
マスクを外してるということと、海外の旅行者もだいぶ増えてきていること。あとはやっぱり、猛暑というのもあるのかなと思いますね。

恵俊彰:
暑さで抵抗力がなくなってるってことですか?

五藤院長:
その可能性もあるかなと思うし、理由はひとつだけじゃないんじゃないかと思うんですね。