アジア大会・スケートボード女子ストリートの予選が26日に中国・杭州で行われ、16歳の織田夢海(サンリオ)が3位で決勝進出を決めた。試合直前にはTBSの中継カメラに向かってTBSの頭文字のTポーズ。普段はサンリオが好きだという16歳らしい等身大の表情をのぞかせた。
織田は7歳でスケートボートを始めると、わずか数年で世界のトップスケーターに駆け上がり、パリ五輪代表選考レースでは世界3位(9月26日時点)と好位置につけている。
織田の武器は、スケートボードの板を空中で1回転させる「キックフリップ」。その精度について日本代表・早川大輔コーチは「世界トップレベルに間違いないです。単体では鋭いフリップ回転があってかっこいいし、鋭いフリップだからこそ複合技に使えるというのが彼女のメリットです」と絶賛する。板を鋭く正確に回せるからこそ、空中でそのまま次の技にスムーズに繋ぐことができる。鋭いキックフリップがあるからこそ可能となる複合技で、高得点を獲得している。
さらに、驚くべきはトリックの成功率。キックフリップの単体であればほぼ100%で、複合技でも80%に近い完成度を誇ると早川コーチは言う。27日の決勝では世界トップクラスといわれる「キックフリップ」を武器に、織田がアジアの頂点を狙う。
■織田夢海(おだ・ゆめか)
2006年10月30日生まれ、愛知県出身。武器は「キックフリップ・フロントサイドフィーブルグラインド」。2022年、アメリカで行われたスケートボードの最高峰の大会Street League Skateboarding(SLS)で女子史上最高得点9.4点をマーク。2023年ローマ・ストリート(パリ五輪予選)3位。