松野官房長官は、ロシアのラブロフ外相がウクライナ産の穀物輸出をめぐる合意への復帰を否定したことについて「極めて遺憾で食料安全保障に与える影響を懸念している」と述べました。

ウクライナ産の穀物輸出をめぐっては、去年7月に国連とトルコの仲介のもと、戦争中でも穀物を安全に輸出できるようにウクライナとロシアの間で合意していましたが、今年7月にロシアは合意から離脱しました。

国連はロシア側に合意の再開を提案しています。

これに対し、ロシアのラブロフ外相は23日、「国連の提案は現実的ではない」と述べ、合意への復帰を否定しました。

松野博一官房長官
「(ロシアが)再度拒否したことは極めて遺憾であり、世界の食料安全保障に与える影響を懸念しております」

松野官房長官は午前中の会見でこのように述べた上で、「世界の食料安全保障を確保していくため、国連の場なども通じ、ロシアが国際的な枠組みに復帰するよう強く求めていく」と述べ、ロシアへの働きかけを継続していく考えを示しました。