21日に行われたレスリング世界選手権、女子53キロ級で2度目の金メダルを獲得した藤波朱理(19)。中学時代から負けなしで、公式戦127連勝を達成した。アジアのオリンピックと言われるスポーツの祭典、アジア大会、〝新・霊長類最強女子〟の藤波朱理が10月5日にいよいよ登場する。来年開かれるパリオリンピックでの金メダルを見据え、まずはアジア大会での金メダルを目指す。アジア大会に先だって、東京オリンピック女子柔道の金メダリスト・阿部詩(23)と女子レスリング界の新星・藤波朱理(19)の〝最強女子〟による対談が実現した。場所は、東京 ・世田谷区にある日本体育大学。阿部にとっては今年3月に卒業した母校で、藤波は日体大現役の2年生だ。

〝霊長類最強〟吉田沙保里を抜いた藤波朱理は阿部詩のファンだった

初出場の東京オリンピックで堂々の金メダルを手にした阿部。対する藤波は、片足タックルを武器に中学2年から無敗を誇る。今年6月には、オリンピック3連覇を果たし〝霊長類最強女子〟の異名を持つ、吉田沙保里の119連勝を抜き、122連勝を達成した。24日に競技が始まるアジア大会でも金メダルが期待される19歳だ。 2人は、3学年差ながら、度々食事に行く等プライベートでも仲が良いという。

2人で食事をする阿部と藤波


ーーー2人が仲良くなったきっかけは?
阿部:
トレーニングの帰りにエレベータを待っていたら、すごい足音が聞こえてきて、え、なんやろ、って後ろを振り向いたら、「初めまして、藤波朱理です。ファンです」って言ってくれて、それがきっかけですね。

ーーーファンだったんですね。
藤波:
はい。ここは行くしかないと思って、気付いたら走って自己紹介しに行ってました。ずっと憧れです。

ーーーどのあたりにあこがれている。
藤波:
かわいくて強くて、明るくておもろくて、最高です。

阿部:
あんま、おもんない。

藤波:
ハハハ。

「2人は姉妹みたい」

2人のプライベートでの様子を、東京オリンピックの体操・銅メダリストで19年に日体大を卒業した先輩の村上茉愛さんが話してくれた。

画面右が村上茉愛さん

村上茉愛:
詩ちゃんが関西の方なのでギャグセンスが高い。それを素直にうれしがる朱理ちゃん。ご飯に行ったときに私の前に2人がいたんですけど、見た目もちょっと似てるじゃないですか。姉妹みたいだなと。

今回はそんな〝最強女子〟2人にまず、握力を測定してもらった。同年代の女子平均約27キロに対して、藤波は平均を6キロ上回る33キロ。続いてオリンピック金メダリストの阿部はなんと平均を20キロオーバーする47キロと、強さを見せた。

握力を測る阿部詩