18日は、敬老の日です。日本歯科医師会が推進する「80歳で歯を20本以上残そう」という8020運動があります。この運動達成の鍵を握る “乳酸菌” に注目します。
河村綾奈 キャスター
「歯周病予防などを研究されている先生がいらっしゃいます。失礼します」

広島大学大学院医系科学研究科の 二川浩樹 教授です。30年以上にわたり虫歯や歯周病の研究を続けています。
広島大学 大学院医系科学研究科 二川浩樹 教授
「歯周病は全身疾患だと思って、生活習慣病の1つにも分類されていますが、生活習慣の中で直していくというふうなことが必要になっています」

歯周病は、動脈硬化や心筋こうそく・糖尿病などの全身疾患を引き起こす可能性があるといいます。

また、日本人の成人の7割から8割が歯周病にかかっているといわれますが、気づいていない人も多いそうです。
二川浩樹 教授
「歯周病が、たちが悪いのがサイレントディジーズ(静かなる病気)と呼ばれていまして、症状が出たときにはほぼ手遅れです」
2008年、二川教授は、虫歯菌や歯周病菌に効果があるという乳酸菌を発見しました。人由来の乳酸菌ですが、誰もが持っているわけではなく、特別な乳酸菌です。
二川浩樹 教授
「歯磨きを余りしていなくても虫歯になったことのない人を探して、13名見つかったんですが、その人から “だ液” をいただいて42種類の乳酸菌を分離して、その中から歯周病菌や虫歯菌に対しての効果が高かったものをピックアップして使っている」
二川教授は、最も強い菌を8020運動にちなんで「L8020乳酸菌」と名付けました。

二川浩樹 教授
「悪玉菌、いわゆる歯周病菌や虫歯菌を減らしてくれる効果があります」