北アフリカのリビアを襲った大雨による大洪水で、国連人道問題調整事務所=OCHAは被災した25万人を対象とした今後3か月間の支援におよそ105億円が必要になるとして、各国に協力を呼びかけました。

被害が最も大きかったリビア東部・デルナでは、これまでに死者が7200人にのぼり、2万人に達する恐れがあると市長が明らかにしています。

国連人道問題調整事務所=OCHAは14日、88万人が影響を受けていると公表。このうち25万人を対象に今後3か月間の支援に7140万ドル、日本円でおよそ105億円が必要になるとして各国に協力を呼びかけました。

デルナではエジプトやチュニジアなどの近隣諸国の救助隊が活動を本格化させていて、現地メディアによりますと、がれきの中や建物の屋上に取り残された生存者少なくとも45人が救出されました。

リビアは「アラブの春」を受け、2011年にカダフィ政権が崩壊したあと、東西で分裂した状態が続いていて、「国際赤十字・赤新月社連盟」はデルナに残っていた地雷や不発弾が「洪水で市全体に散らばった」とし、市民や救助隊に注意を促しました。