党では小渕氏を抜擢した岸田総理ですが、内閣では史上最多タイとなる5人の女性閣僚を起用しました。「積み上げたら5人になっていた、数字ありきではない」こう周囲に語ったという岸田総理ですが、今回の目玉人事であるのは変わりありません。

政府関係者は、「新しい視点と感性を入れたいという総理の強い思いがあった」と語っていて、「刷新感」を打ち出しています。

一方で、自身が率いる岸田派の閣僚の数を減らしてでも、最大派閥・安倍派をはじめ、各派閥の要望を最大限聞き入れるなど、「党内融和」重視も色濃く出ています。これは、岸田総理が来年の自民党総裁選、そして早期の解散総選挙をにらんでいるためです。

現在、政府・与党は早ければ来月16日にも臨時国会を召集する案を軸に調整を進めています。

岸田総理は「思い切った内容の経済対策を実行していく」と言っていますが、その財源となる補正予算案を臨時国会中に提出するかどうかはまだ決まっていません。

内閣支持率が低迷する中で、早期解散論は一時しぼんでいましたが、今回の改造が政権浮揚につながることがあれば、年内の解散総選挙の可能性は俄然高まることになります。