福井県勝山市で発掘された化石が、新種の恐竜であることが明らかになりました。その名もティラノミムス・フクイエンシス。鳥類を除く新種の恐竜は福井県内で6例目、今回の発見は7年ぶりの快挙です。
福井県で8日開かれた臨時の記者会見。
福井県 杉本達治知事
「学名はティラノミムス・フクイエンシス」
翼のついた前脚に、走ることに特化したスレンダーな後ろ脚。体は羽毛に覆われています。恐竜王国・福井県で発掘された新種の恐竜、ティラノミムス・フクイエンシスです。
MRO 兵藤遥陽アナウンサー
「25年前、最初に見つかったのはこちら、手の指先の骨。それから長い年月を経てようやくきょう、新属新種として発表されました!」

この化石はオルニトミモサウルス類に分類され、この類での新種発見は国内で初めてだということです。その姿からダチョウ恐竜と呼ばれることもありますが、一部の骨にティラノサウルスに似た特徴が見つかったため、学名は「福井のティラノもどき」を意味するティラノミムス・フクイエンシスと名付けられました。
福井県立恐竜博物館 服部創紀 博士
「東アジアに生息していたと考えている」
兵藤アナウンサー
「石川で言えば白山市白峰がありますが…」
服部創紀 博士
「もし同じ時代の地層が見えているのであれば、全然いてもおかしくない」

私は、新種の恐竜が見つかった福井県勝山市北谷町にある発掘現場へ。
福井県立恐竜博物館 寺田和雄 研究・展示課長
「今年掘っているところが今、あのあたりです。このように洪水などでたまる地層の中にしか恐竜の化石はないんですけど、そういう地層から発掘した」
案内してくれた恐竜博物館の寺田さんも、今回の発見が子どもたちに夢を与えるのではと期待を寄せます。
福井県立恐竜博物館 寺田和雄 研究・展示課長
「福井を盛り上げていかないといけない…そこが一番重要。やっぱりこういうのが出ることによって子どもたちが“あっ!”となって、夢がある」
ティラノミムス・フクイエンシスの化石は9日から来年の1月9日まで、福井県立恐竜博物館で展示されます。