7日、仙台駅の前で道路が冠水するなど各地で大雨が降りました。さらに新たに台風13号も発生する中、もし自宅が台風の被害にあったら…片づけよりも証拠写真の撮影が大切です。
自宅が被災したら? 片づける前に“証拠写真を”
台風13号が近づく中、心配されるのが建物などへの影響です。自宅が被災した場合、ある行動が明暗を分けるかもしれません。

2019年9月、千葉県鋸南町では台風15号により、28世帯が全壊、338世帯が半壊するなど、約7割の世帯が被害を受けました。台風15号の被害から4年、現在は屋根にブルーシートはなく、復興が進んでいるとみられます。こうした家の修復の頼みの綱となるのが、行政からの支援や、契約している火災保険です。
2019年の台風15号で被害を受けた磯﨑保弘さんの自宅は半壊し、屋根や外壁、床や畳などは全て張り替えたと言います。

磯﨑保弘さん
「(修復に)1000万近くかかってしまった。保険で何とかギリギリ間に合った」
保険適用で自己負担額は0円。決め手は磯﨑さんのある行動でした。

磯﨑保弘さん
「キズになったところの写真とか、屋根が飛ばされた時のブルーシート(の写真)です」
保険や罹災証明書を申請するための写真です。磯﨑さんは知人に頼み、傷んだ畳や細かな外壁の傷など、100枚以上撮影しました。その写真が保険を申請する際に役立ったのです。

磯﨑保弘さん
「その分、工事も遅かったけど、証拠は撮っておいた方がいい」
一方で保険の申請を一部断念したという方に話を聞きました。

当時被災した女性
「家も壁に穴が開いたりしたが、がれきを片づけるのに一生懸命で、あまり自分の家のこととか、かまっている暇がなかった」
日常生活を取り戻すため、家のがれきや町の片付けを優先し、自宅の写真を撮ることにまで気が回らなかったといいます。

当時被災した女性
「保険会社に“これは前からこうだったの?それとも台風でこうなったの?”と言われた時に自分もあやふやになってしまった」

保険申請は一部断念、国の補助金だけでは、家を全て直せず、台風の爪痕が今も残っています。
当時被災した女性
「ちゃんと写真を撮っておけば、台風でそうなったのは明らかなので、もしかしたら保険で直せたのかな?」
今後は教訓を生かし、写真が撮れない近所の高齢者の手助けもしたいと言います。