海外で導入が進む、一般のドライバーが自分の車を使ってお客さんを送迎することができる「ライドシェア」。菅前総理が“解禁”に言及するなど注目が集まっていますが、自民党内には安全面への懸念から根強い慎重論も。

3年間で約4万人減少 稼働台数も大幅減 深刻なドライバー不足

東京・新橋では、こんな声が聞こえてきました。

会社員(40代)
「(タクシーが)つかまりにくいときが多い。部下がアプリで呼んでくれます、つかまらないので。10分くらいはつかまらないんじゃないか」

30年以上、タクシーを運転するベテランドライバーは…

「車が遊んでいる、動いていないってこと。運転手が足りないから

タクシー不足には、どんな理由があるのでしょうか。都内のタクシー会社を取材しました。駐車場に案内してもらうと、そこには止まったままの多くのタクシーがありました。

コンドルタクシー 岩田将克 代表取締役社長
「本当はあまり見せたくないんですけども、今日動かない、休車の車両ですね」

会社が所有する車は147台。この日は30台の車が稼働していませんでした。

コンドルタクシー 岩田 代表取締役社長
ドライバー不足です。この2年間で170人のドライバーが退職してしまった。朝の通勤時間帯だとか、あとは病院に行かなければいけないご高齢者のお客様、電話のご注文ですね。そのピークの時間帯に応えられないので、早くドライバーを増やしてニーズに答えたいとは思っている」

全国ハイヤー・タクシー連合会によりますと、ドライバーの数はコロナ禍もあり、2019年度から2021年度までの3年間で約4万人が減少。稼働する台数も大幅に減っているといいます。

稼働する車を少しでも増やそうと、コンドルタクシーではドライバーを募集。今年に入り60人が入社しましたが…

コンドルタクシー 岩田 代表取締役社長
「どうしても1人採用してから仕上がるのに、1か月半から2か月はかかる。どうしてもすぐ即戦力というわけにはいかない。今でも12人ぐらい研修中の運転手がいる」