かつて、一世を風靡したモダンな建物が山口県防府市にあります。ちょっと変わったデザインで戦後、全国で建築されましたが時がたち、数は少なくなりました。この建物ができた背景と今を取材しました。

衛星写真に不思議な建物が

山口県防府市を上空から見た衛星写真です。ある場所を拡大してみると、なにやら不思議な形のものが見て取れます。探してみると、市内3か所で確認できました。現場に行ってみると…鞠生町にある市営住宅の建物でした。その形からスターハウスと呼ばれています。

「スターハウス」の中へ

この建物は4階建てで、ちょうど空き部屋があるということで中を見せてもらいました。エレベーターはなく階段で上がります。

防府市建築課技術補佐・内田孝行さん
「各住戸の真ん中に階段があるタイプで、そこを上っていくことで各フロア3個分の玄関が備わっています」

大きな窓、明るく快適な室内

ドアを開けて中に入るととても明るい印象です。この部屋は4階にあって、窓を開けると市内の広々とした景色が広がります。

内田さん
「3面が外壁に面しているんですけど、窓がふんだんに使われていて風も感じますし、周りからの採光も非常にありまして、非常に快適な住宅だといえます」

建物が三方に飛び出した形になっているのは、同じフロアのどの部屋でも3面に窓を取って明るい部屋になるようにという工夫からでした。