福島第一原発の処理水の海洋放出を巡り、宮城県石巻市は1日、県漁協と意見交換をしました。県漁協は、中国による日本の水産物の輸入停止で風評被害が拡大していると訴えました。

石巻市の斎藤正美市長は、県漁協の寺沢春彦組合長を訪ね、風評被害の現状と対策について意見交換しました。

斎藤正美石巻市長:
「このままでは漁業、水産業が成り立たなくなって、この地域はだめになると」

8月24日に始まった処理水の海洋放出を巡っては、石巻市の漁業者のもとに取り引き停止を求める連絡が入っているということです。また、日本産水産物の中国への輸入停止もあり、風評被害が拡大しているということです。

県漁協 寺沢春彦組合長:
「中国の輸入規制ということで完全に止まっている状況で、さらなる(風評)被害が確認できている」

また、野村農水大臣が、処理水を「汚染水」と発言したことについて寺沢組合長は、「非常に残念。正確な情報発信に努めてもらいたい」と述べました。