「すごーい」。
声を上げた子どもたちの視線の先にあるのは、大きなヒグマの頭の骨です。
北海道旭川市内の小学校で、吉澤茉耶(よしざわ・まや)さん(40)は、骨を両手で持ち上げると、口をパカッと開いて見せました。

鋭く突き出した2本の歯が目に入ります。でも、ほかの歯は形が違います。
「ここに肉食動物みたいな歯もあるんだけど、みんなみたいに…」
平らな歯を指さすと、子どもから「似ている!」と声が上がりました。

吉澤さんは「似ているよね!食べ物・草とかをすりつぶす歯もある。雑食なんだなってわかるよね」と語りかけます。
1頭のクマが、彼女の生き方を変えました。