川の水は白く濁り、水面には泡が
長門峡沿いでアユ料理を提供する「長門峡竜宮茶屋」の山下明宏さんはこの状況は、2023年に入ってからだといいます。

長門峡竜宮茶屋・山下明宏さん
「全然こいの形も見えないっていうのは、初めてです。平成3年の4月に竜宮茶屋、私継ぎましたけど、初めてです。これだけ毎日この泡を見とるだけで、ちょっとおかしくなりますね。」

竜宮茶屋では自社で養殖したアユを提供していますが阿武川の支流の水を使って育てているため、提供する料理に影響はありません。ただ、山下さんによるともともと阿武川で取れていた天然のアユは減り、他の川魚も見なくなったということです。
茶屋の近くの川では、例年、訪れた人が水遊びを楽しみますが、ことしは、水が汚れているため川に入らないよう呼びかけました。

長門峡竜宮茶屋・山下明宏さん
「竜宮茶屋で食べるお客様がですね、全員この川を見て『この泡は何か』で『ここのアユですか』とか、とにかく苦痛ですよ、毎日」

阿武川を管理する山口県河川課では「萩市による水質調査では洗剤などの成分は検出されず、県が定期的に行っている汚濁状況を調べる調査でも異常がないことを確認した」としていて、今後の対応については「関係部署と協議中」としています。

長門峡竜宮茶屋・山下明宏さん
「ここには文化財がありますし、天然記念物もありますからね、ぜひよく川をきれいにして頂くと助かりますがね」
間もなく秋の観光シーズンを迎える長門峡。今のところ、原因不明の清流の異変に地元の人は困惑しています。