藤井聡太七冠がことし5月に防衛したタイトル「叡王」の就位式が、東京都内で行われました。そして31日には八冠達成がかかる「王座戦」の開幕です。

(日本将棋連盟 羽生善治会長)
「第8期叡王就位を認めます」

藤井七冠は東京都内で行われた叡王就位式に出席し関係者や多くの将棋ファンから祝福を受けました。ことし5月に菅井竜也八段の挑戦を3勝1敗で退け、タイトル3連覇を達成した今期の叡王戦五番勝負について振り返りました。

(藤井七冠)
「第1局は制することができたが第2局は完敗。続く第3局も苦しい局面が続き本当に大変なシリーズだった」

叡王戦は主催が「不二家」ということで対局中のおやつも毎回話題となりますが、おやつについては。

(藤井七冠)
「不二家様にはおいしいおやつをご提供いただきリフレッシュしながら対局に臨むことができた」

また、大好きな鉄道の思い出についても。

(藤井七冠)
「第4局の宮古市では、対局翌日に宮古駅の見学や気動車の運転体験までさせていただき本当に良い思い出になっている」

次の藤井七冠の目標は史上初の八冠制覇です。永瀬拓矢王座に挑戦する王座戦五番勝負は8月31日に開幕します。

一方27日、藤井 七冠の地元で行なわれた「瀬戸将棋まつり」。4年ぶり2回目の開催でした。

目玉イベントの一つ「こども将棋大会」には小中学生、120人あまりが参加しました。三重県から参加し見事優勝した三原舜一朗君の目標は…

(3・4年生の部優勝 三原舜一朗くん)
Q:優勝できると思っていた?
「ライバルがいたので少し厳しいかなと思っていた」

Q:目標は誰かいる?
「藤井さんです。名人戦で戦いたい」

また、まつり会場には藤井七冠の師匠、杉本昌隆八段の姿も。この日は指導対局で訪れていました。あらためて弟子の八冠への挑戦について伺うと…。

(杉本昌隆八段)
「タイトルを3つ4つ5つととるような棋士になるとは思っていたが、全冠制覇の可能性がある、それを21歳でここまで早く強くなるとは思わなかった。藤井七冠に関しては停滞していた時期がほとんどないこれが驚異的」

Q:八冠を達成したらプレゼントは何か考えている?

「七冠の時も六冠の時も実は(プレゼントを)あげていないので、何かあげなきゃいけないと思っている。パソコンのパーツ、もしくは和服か何か考えなければいけない。そんなこともうれしい悩み」

前人未到、史上初の八冠制覇となるか。8月31日からの王座戦に注目です。