井上キャスター「スポーツマンシップの真髄を見せてもらった」

井上キャスター:
その心を象徴する仙台育英の皆さんの素晴らしさは、優勝が決まった後の慶応インタビュー中にも表れていました。この時、もうベンチの裏にまわってもいいものなんです。連覇がかかってものすごい重圧の中、敗れた悔しさがある。でもそういったものを超えて、仙台育英の選手たちが慶応に向かって拍手を続けている。
この姿の尊さは、お互いのチームが切磋琢磨してきたからこそなんでしょう。慶応の応援でやりづらいところも正直あったと思います。様々な思いがあったと思いますが、そういったものを超えて、やはりこういった姿勢で取り組むというのは、本当にスポーツマンシップの真髄を見せてもらったなと、仙台育英の選手には思いますね。
ホランキャスター:
選手同士のこのリスペクトが見られるのが本当に、より胸を打つところがありますね。
田中ウルヴェ京さん:
負けたときにちゃんと味わう、って大事なんです。勝った方のお話を聞くと、いろいろ頭に思い浮かぶ。そのことこそが本当に人生で使えるものになるから、ちゃんと味わう、悔しい、悲しい、なんなんだ、もっと僕はできたかも、とかいろんな思いをちゃんと感じられる瞬間なので。それはすごく素敵なことですよね。いろいろ思いがあると思いますが。
井上キャスター:
元々、私がコーチやってるときから仙台育英と慶応というのは、定期的に交流したり、練習試合したりしていたんです。でも、そのときは圧倒的に仙台育英は強かったんです。逆に言うと、別に慶応と練習試合はしなくていいんです。でもずっと続けてきてくださった。そして慶応は仙台育英の背中をずっと追ってきた。そしてこの決勝で戦うことができた、というのは、全スポーツもそうですし全高校、全学生スポーツもそうですが、やはり切磋琢磨というのが日本のレベルを上げていく。そして素晴らしい人格者に育てていくんだろうな、というのを感じました。