処理水放出で大きな打撃を受けるのが水産品の輸出です。青森県内の一部のホタテ出荷業者は処理水の放出前から輸出停止などになっていました。
これに加え中国税関総署は24日から日本産の水産物輸入を全面的に停止するとして影響はさらに広がる見込みです。
青森県の水産品の輸出は福島第一原発の処理水が海洋放出する前から主力商品のホタテは大きな打撃を受けています。県産ホタテの国と地域別の輸出量が全体のおよそ85パーセントを占める中国は24日、日本産の水産物輸入を全面的に停止することを決定しました。
また、ホタテ輸出量2位の香港は24日から青森を除く福島や宮城など10都県からの水産物輸入停止を決めています。
ただ、企業の海外展開を支援するジェトロ青森によりますと、処理水が放出される前から県産ホタテの輸出に影響は広がっていたといいます。
※ジェトロ青森 糸長真知所長「中国・香港は金額の調整(値下げ)をしてほしいという声があるとか、事業者によっては輸入が止まったという声もある」
青森県産ホタテは2011年、福島第一原発の事故発生直後には世界各国が日本の食品に対して輸入制限を設け、輸出量は前の年の3分の1以下にまで減っています。
糸長所長は今後、同様に青森県産ホタテの輸出量減少につながる恐れが強いため、業者は新たな輸出先を探しているといいます。
※糸長所長「ハードルは高いと思う。EUの市場に売るとすればEUのHACCPとか規格認証に沿った形で出荷しないといけない。当面は今まで出していたルートが出せなくなるということで困る事業者もいると思う」
処理水の放出前から輸出停止など厳しい逆風にさらされるなか、青森県内の輸出関係者は今後一層の苦境に立たされることはさけられません。














