高知県香美市の老舗の酒蔵で、今年も新酒の仕込みが始まりました。全国に先駆けて高知の酒を知ってもらおうと意気込んでいます。

今年で創業から150年となる香美市の松尾酒造では、蔵酒・にごり酒の仕込み作業が22日から始まりました。一般的に新酒の仕込みが行われるのは10月以降だということですが、こちらでは、県産の早場米「フクヒカリ」を使っているため、日本一早い仕込みといわれています。

22日朝は、松尾禎之(まつお・さだゆき)社長ら3人が、大きな釜で蒸した米を氷で冷やした後、酵母などが入った樽に入れ、じっくりと混ぜ込んでいました。仕込み水には、香りがよくなり、発酵しやすくなるといわれている室戸海洋深層水を使用しています。

地域に根ざした酒づくりとともに、出荷時期を早めることで、全国に先駆けて高知の酒を知ってもらおうと、松尾さんは気合十分です。

(松尾酒造 松尾禎之 社長)
「暑い時期なので少し苦労はしていますが、何とか冷房を使いながらやっているので、今年もおいしく甘い酒ができると思う。(県外の人も)できれば高知に来て飲むか、買って帰ってもらえたら、私の気持ちとしては最高です」

出荷は9月11日ごろの予定で、県内の量販店や東京の県アンテナショップ「まるごと高知」などで販売されます。