大分市の医療法人が学童保育の開設に向けて、職員の子どもを対象にした実証実験を始めました。背景には働きやすい環境を整え、人材確保につなげる狙いがあります。

大分三愛メディカルセンターなどを運営する大分市の社会医療法人「三愛会」は、事業所内の空きスペースを活用して、22日から6日間試験的に学童保育を実施しています。対象は職員の子どもたちで初日は11人が参加。みんなで遊んだり、宿題をしたりして夏休みの一日を過ごしました。

子どもたちの楽しみの一つがお昼ごはん。キッチンカーがやってきて、温かいランチが提供されました。働く保護者の負担軽減に向けて、三愛会の学童保育では食事の提供や宿題指導、タクシーでの送迎を目指しています。

(保護者)「5年生と2年生の子がいます。今までは家にお弁当を作って2人で家に置いていましたが、やっぱり安全面のこととか心配」「来年から小学生になるので小1の壁とか聞くことがあるので職場が職員のことを考えくれるのはとても心強いと思う」

人手不足に悩む医療現場にとっては、働きやすい環境を整備することで人材確保につなげたいという狙いがあります。

(社会医療法人三愛会・三島康典理事長)「女性が多い職場なのでお迎えに行ってご飯を作ってとなるとそんなに長く働けないという問題があるっていうことを聞いていた。いかに働きやすい環境を作っていくかはこれからの課題だと思う」

三愛会では6日間のトライアルで課題や問題点を洗い出し、来年4月からの開設に向けて準備を進める方針です。