高知県の最低賃金について審議会から時給897円とする答申書が高知労働局に提出され、全国最低から脱却する見通しとなりました。
現在、県内の最低賃金は、全国最低の時給853円で沖縄や愛媛など10県と並んでいます。
14日、高知市で開かれた最低賃金の審議会では労働者側から「前回は33円の引き上げだが、消費者物価指数の上昇により事実上3円の引き上げに止まっている」などの意見が出ました。一方経営者側は「原材料費の高騰やコロナ対策の融資返済が本格化する中、引き上げで倒産や経営の悪化を招き、雇用の減少につながりかねない」などと意見しました。
最終的に全体をまとめる公益委員が双方の意見や経済状況を鑑み過去2番目となる44円引き上げの、時給897円とする案が賛成多数で可決され、高知労働局に答申書が手渡されました。
最低賃金が897円となれば全国最低を脱却する見通しです。
(高知労働局 中村克美局長)
「特に全国との格差については、高知県の審議会で審議し、少しずつ縮まってきている。今回も東京が目安通りという答申が出ていますので東京と比べても数円ですけども少しずつ縮まったと理解している。」
改正される最低賃金は委員から異議申し出がなければ10月8日に適用されます。














