■FIFA女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド 2023 1次リーグ 日本ースペイン(日本時間31日・ウェリントン リージョナル スタジアム)

日本代表(FIFAランク11位)は、サッカー女子W杯の1次リーグ最終戦でスペイン(同6位)と対戦し、宮澤ひなた(23)の2ゴール、植木理子(24)の1ゴール田中美南(29)、の1ゴールで4ー0と快勝。グループリーグ1位で決勝トーナメントに進出を決めた。

なでしこのスタメンはコスタリカ戦から5人入れ替わり、GK山下杏也加(27)、DFは南萌華(24)、熊谷紗希(32)、高橋はな(23)MFは遠藤純(23)、林穂之香(25)、長野風花(24)、清水梨紗(27)、宮澤ひなた(23)、猶本光(29)。FWは植木理子(24)が起用された。MFの高橋はなが初出場。FWの植木が初スタメンとなった。

なでしこは勝利でグループリーグ1位突破が決まる最終戦、スペインは、近年急成長。昨年のU20ワールドカップで日本を破って優勝し、U17ワールドカップでも連覇中。このW杯の優勝で「世界三冠」を狙う。なでしこの通算成績は1分3敗と一度も勝利したことのない相手。

ピッチは午前中に雨が降り気温11.9℃、強風が吹くコンディションとなった。前半は風上になでしこ、風下にスペインとなったが開始から格上スペインが得意のショートパスでなでしこ陣内でボールを回すがなでしこもしっかりディフェンスを固めブロックした。

前半12分、日本はディフェンスでボールを奪うと左サイドの遠藤純(23)へ、ハーフウェー付近でボールをもらうとキーパーとDFの最終ラインが大きく空いているのを確認するとワンタッチでスペインのゴール前へ。ここへ宮澤ひなた(23)が走りこんで落ち着いて流し込み今大会3点目、日本が今大会無失点のスペインから先制点を奪った。

前半29分、日本はまたも固いディフェンスからハーフウェーの宮澤にボールが出るとスペイン陣内に持ち込み、同時に走り出した植木理子(24)にラストパス。スペインDFが4人いても中央に切り込み、豪快に右足で振り抜き2点目。昨日、24歳の誕生日を迎えた植木が今大会2点目を挙げた。

前半40分、スペインが攻撃に人数をかけると日本が守備でボールを奪い、今度はハーフウェーの植木へ。ここで攻撃にスイッチが入りスペインはついていけず。宮澤がスペインDF3人を置き去りにして走り出すと植木がスルーパス。鮮やかにスペインゴールに押し込み、前半だけで3対0とリードを広げた。

後半は風下に立った日本は前半と同じく自陣でスペイン攻撃陣にボールを回されてもお互いが大きな声を出してスペースを確認、ゾーンでのディフェンスを続けた。

後半37分、スローインから途中出場の田中美南(29)がハーフウェー付近から1人で持ち込み、最後はゴール左上に豪快に叩き込み4対0。

ボール支配率はスペインの70%に対しなでしこは30%、それでも4得点を挙げ無失点、日本ディフェンス陣は最後まで集中力を切らさず、スペイン攻撃陣をシャットアウト。なでしこがスペインに初勝利を挙げ、グループリーグ無失点の1位で決勝トーナメント進出を決めた。8月5日(土)にC組2位のノルウェー(世界ランキング12位)と対戦する。