燃料費の高騰で経営状態が悪化していた北陸電力が28日、2023年度第1四半期の決算を発表しました。電気料金の値上げなどの影響で、第1四半期は、2年ぶりの黒字決算となりました。

北陸電力は、富山市内の本店で28日、2023年度第1四半期の決算を発表しました。

北陸電力 松田光司社長:「5年ぶりの増収増益、2年ぶりの黒字決算ということになりました。昨年度から聖域なきコストダウンを継続的に加え、さらに30億円程度のコストダウンを追加。そしてこの度の小売・託送料金の改定による増収によりまして、黒字を確保したというのが現状であります」

第1四半期は、売上高、経常利益ともに前の年を上回りました。純利益は397億円増の304億円を確保。2年ぶりに黒字化しました。

これは、半年後に上乗せされる燃料費調整額の増収のほか、小売り料金の値上げが影響しています。小売り料金は4月から自由料金が、6月から規制料金がそれぞれ値上げしたことで230億円のプラスとなりました。

北陸電力が多く依存する石炭の価格については、過去最高となった去年9月に比べて現在は4分の1程度と、低下傾向で推移していますが、北陸電力は下期に再び高騰すると見ています。そのため、通期の業績予想は売上高を下方修正し、経常利益は250億円のまま据え置きました。中間配当は無配の予想で期末配当は未定としています。