経営陣交代で今後どうなる?「強すぎるリーダーシップに頼りすぎていた」
南波雅俊キャスター:
兼重社長の経歴ですが、1951年、山口県岩国市出身です。高校卒業後には自衛隊や自動車販売店などを経て、1976年に「兼重オートセンター」を創業して1980年に「ビッグモーター」に社名を変更しました。創業47年、つまり一代で▼全国に300店舗を超え、▼従業員約6000人の企業に大きく成長させていったわけです。

その兼重社長が退任して、新たに新社長の和泉伸二 氏(54)が就任することが会見でもわかりました。「強すぎるリーダーシップに頼りすぎていた」と和泉新社長も話しています。そして、副社長の兼重宏一氏(35)は社長の息子ですが、新福社長には石橋光国氏(45)が就任することも明らかになっています。


日比麻音子キャスター:
新たな人事が発表されたわけですけれども、どのようにご覧になっていますか?
自動車生活ジャーナリスト 加藤久美子さん:
2人同時に退陣ということはあまり予想していなかったので、結構思い切った決断かなと思いましたね。
ホランキャスター:
企業風土を変えるためにできること、経営陣が取れることはどんなことがあると思いますか?
IT企業役員 お笑いタレント 厚切りジェイソンさん:
昔からそのやり方でやってきた会社でしたら、特にそこで偉くなっている経営陣とかはそういう会社の文化の中では慣れているわけですから、それを新しくするには外部の人を入れるしかないんじゃないかと思いますけどね。

南波キャスター:
そして、兼重宏一副社長が工場長や従業員などに一方的に降格処分を通告したのも今回の不正が起きた背景にあるのではないかと。降格すると、大幅な減給、場合によっては転勤もあるということで、弁明の機会なども与えられなかったということです。
これについて、兼重社長は「ちょっと行き過ぎがあったのかもしれません。わかりませんけど、悪意を持ってやるということは一切ありません」と副社長の行動について話しました。

ホラン千秋キャスター:
行き過ぎという部分とカリスマ性という部分、これはある種“紙一重”の部分もあるんでしょうか。
自動車生活ジャーナリスト 加藤久美子さん:
ただ、社長自身はそんなに人事について知っていたかどうかは疑問がありますよね。すごい現場主義の会社なので、現場、現場でやっていたと思いますから。
日比麻音子キャスター:
今後の展開はどのようにご覧なりますか?
自動車生活ジャーナリスト 加藤久美子さん:
今現在、報道されているのは自動車保険の不正請求の部分なんですね。まだまだ他の車の販売とか買取のシーンでも苦しんでる方がたくさんいるので、そういう方たちへの救済も考えてほしいと思います。